地下タンク等定期点検・清掃
近年、地下タンクの経年劣化、埋設配管の腐食、地震等による破損等により危険物が漏洩する事故が年々増加しています。
流出事故が発生すると施設の改修費用だけではなく、汚染土の回収・処理費など莫大な費用が必要となります。
事故を未然に防ぐために定期点検・改修工事等を承っております。
地下タンク等定期点検(漏洩検査)
消防法14条の3の2の規定により、地下タンク及び地下埋設配管の定期点検(漏れの点検)が義務付けられており、1年に1回以上の検査が必要です。(但し、埋設後15年未満の地下タンク及び埋設配管は、3年に1回以上の検査に延長できます。)
地下タンク等定期点検(漏洩検査)
気相部及び配管の検査
各配管を密閉した後、窒素ガスを注入し、所定の圧力まで加圧後、圧力変化を計測して気相部及び配管の漏洩の有無を判定します。
液相部の検査
地下タンク及び配管を密封器具で密封後、地下タンク内を所定の圧力まで減圧後、液相部に侵入する気泡音及び水位を計測し、液相部の漏洩の有無を判定します。
検知層の検査
漏洩検知管から検知層に窒素ガスを注入し、所定の圧力まで加圧後、圧力変化を計測して二重殻タンクの外殻の漏洩の有無を判定します。
作業に伴うお願いと注意事項
目視で確認できる部分(フランジパッキン、給油口ねじ部等)の漏洩の場合は、可能な限り修理するように対応させていただいておりますが、埋設部分等の漏洩の場合は、別途改修工事が必要となります。
地下タンク等定期点検事業者認定
当社は、財団法人全国危険物安全協会より地下タンク等点検事業者認定を受けております。
地下タンク等定期点検事業者認定番号 地(1)第01090号
燃料タンク清掃作業
タンクを長期間使用していると結露等により水がたまり、タンク本体や配管内部にサビ等が発生し、タンク内にスラッジとして堆積してきます。
燃料油の品質維持、及び漏洩・汚染事故を未然に防止するために定期的なタンク清掃をお勧め致します。
燃料タンク清掃作業
作業内容
- マンホール開放作業及び残油抜き取り
- 不純物(スラッジ・水)の除去・運搬
- 槽内の洗浄、底・側板拭き取り仕上
- タンク内部の点検(目視)
- マンホールパッキンの交換
- マンホールふた取付、ボルトナット締と配管復旧
- 返油作業及びオイルポンプ等試運転
作業に伴うお願いと注意事項
- 作業時の残油量は4000L以下として下さい。
- 油種は灯油・重油・廃油とさせていただきます。
廃油スラッジ等の適正処理
産業廃棄物の収集運搬、処理:都道府県知事許可
(廃棄物の処理及び清掃に関する法律第14条1項)
危険物施設の改修工事
補修・改修工事、設置・廃止工事、液面計・流量計取付、マンホール取付、付属部品、消防申請等のメンテナンスを致します。
老朽化した配管からの漏洩防止のため、劣化した配管は改修をお勧め致します
危険物施設の改修工事
地下貯蔵タンクの規制強化(平成23年2月1日施行)
危険物の規制に関する規則等の一部を改正する省令(総務省令第71号)及び危険物の規制に関する技術上の基準の細目を定める告示の一部を改正する件(総務省告示第246号)の施行に伴い、腐食のおそれが高い地下貯蔵タンクに該当するものに対し、地盤面下に直接埋没された鋼製一重殻の地下貯蔵タンクのうち設置年数、塗覆装の種類及び設置板厚が一定の要件に該当するものを「腐食のおそれが特に高い地下貯蔵タンク」・「腐食のおそれが高い地下貯蔵タンク」として区分し、その区分に応じて、タンク内面の腐食を防止するためのコーティング等の措置を講ずる義務が生じます。
規制の対象となる地下貯蔵タンク
地盤面下に直接埋設された鋼製一重殻タンクの「設置年数」・「設計板厚」・「塗覆装の種類」の状況に応じて、下表のとおり区分され、それぞれの措置を講じなければなりません。
※「タンク専用室に設置されているタンク」・「内殻のタンクと外殻のタンクで造られている二重構造のタンク」・「タンクの周囲をコンクリートで被覆して埋設したタンク」は、規制の対象から除外されています。
腐食のおそれが特に高いタンク | ||
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設置年数 | 塗覆装の種類 | 設計板厚 |
50年以上のもの | アスファルト | 全ての設計板厚 |
モルタル | 8.0mm未満 | |
エポキシ樹脂又はタールエポキシ樹脂 | 6.0mm未満 | |
強化プラスチック | 4.5mm未満 | |
40年以上50年未満のもの | アスファルト | 4.5mm未満 |
腐食のおそれが高いタンク | ||
---|---|---|
設置年数 | 塗覆装の種類 | 設計板厚 |
50年以上のもの | モルタル | 8.0mm以上 |
エポキシ樹脂又はタールエポキシ樹脂 | 6.0mm以上 | |
強化プラスチック | 4.5mm以上12.0mm未満 | |
40年以上50年未満のもの | アスファルト | 4.5mm以上 |
モルタル | 6.0mm未満 | |
エポキシ樹脂又はタールエポキシ樹脂 | 4.5mm未満 | |
強化プラスチック | 4.5mm未満 | |
30年以上40年未満のもの | アスファルト | 6.0mm未満 |
モルタル | 4.5mm未満 | |
20年以上30年未満のもの | アスファルト | 4.5mm未満 |
講じなければならない措置(事故防止対策)
腐食のおそれが特に高いタンク | タンク内面のコーティング又は電気防食 |
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腐食のおそれが高いタンク | タンク内面のコーティング又は電気防食又は常時監視設備 |
部品等の取替作業
タンク附属部品・配管・液面計などの取替・修理作業。
尚、液面計取替に際しましては、タンク寸法図が必要となります。
設置工事
タンク設置に関する規制の内容は各市町村の条例によって異なりますので、所轄の消防署に確認の上、火災予防条例に従って据付します。 容量200L以上のオイルタンクは、以下の項目について規制を受けます。
- 据付場所、周囲の空間、周囲の防火対策など
- 防油堤の構造、送油管の要領、基礎の構造など
- 標識、掲示板、消防署への届け出など
廃止工事
残油及びスラッジの処理後、タンク内を中和清掃し、タンクを地中から完全に撤去(解体工事)後、産廃処理します。
撤去を行うと既設建築物へ影響(沈下・倒壊)が出る恐れがある場合、タンク内中和清掃後に砂などの充填を行います。
地下タンク撤去前
地下タンク内部中和清掃
地下タンク撤去中
地下タンク撤去後
消防申請
危険物施設の設置・廃止・変更等は所轄消防署へ届出及び検査申請が必要です。
当社では、必要な書類・図面の作成及び申請も代行いたします。